バウンサー、シッター、ベビーソファ
妊婦さん向けの雑誌で「出産準備&新生児アイテム」とて、必ずと言ってよい程載っている“シッター”、“バウンサー”そして“ベビーソファ”。
私も妊娠時、様々な雑誌等で見ましたが、購入しませんでした。
これらの物が便利なのは分かります。
しかし、それは“親側”から見た感想です。親にとって“便利”ではある。
では、実際にそれに座らせられるベビーにとっては、いったいどういう物なのでしょう?
―想像してみて下さい!―
あなたは大きなロッキンチェアーに座っています。
そのロキンチェアーはあまりにも大きく、あなたは足を地面に着けることができません
。それどころか、腰にベルトが巻き付けられてあり、身動きが自由にとれないのです。
そのベルトは、あなたの力では取れないようになっています。
「降りたい!」
そう思って動いてみると、椅子はユラユラ揺れます。
バウンサーやシッターに座っているベビーは、まさにその状態です。
目の前にある取り付けられている玩具で遊ぶ、そして退屈したら寝る、そうするしかない状況に置かれています。
ベビーソファの場合は揺れがないだけで、後は同じです。
例え自分の力で動くことができない時期でも、ベビー達は
「動きたい!」
という思いを抱いています。
手や足を広げたり、バタバタさせたり、寝返りの練習だってしたいでしょう。
とにかく身体を動かしたいのです!!
しかし、バウンサーやシッター、そしてベビーソファに座らせられると、自由に動くことができなくなるのです。
「自分には力がない。」
そう自尊心を傷つけてしまう可能性もあります。
好奇心も満たされることはないでしょう。
また、背骨に負担をかけてしまうことも問題です。
まだ背骨周辺の筋肉発達が未熟な為、“骨”で身体を支えることになり、背骨にかかってくる負担は非常に大きいものとなります。
“揺れ”については、“好き”というより“慣れ”てしまっているだけ。
この“揺れ”が習慣化することで、感覚が麻痺してしまう恐れがあります。
脳の前庭部分はバランス感覚と集中を司る場所ですが、このような物を日常的に長時間使用することで、悪影響を与える恐れがあると言われています。
また“揺れ”や器具自体への悪い依存性が生まれてしまいます。
親にとって良い物が、ベビーにとって良い物とは限りません。
購入する前に、ちょっとベビーの立場になって考えてみてください。
そして、これらの物を利用するなら、利用方法を考えて下さい。あまり依存しないように。